
◆保存会概要
祇園祭は、我が国の三大祭りの随一として今や日本国内は勿論のこと世界的に知られる祭りとなっている。その起源は貞観(じょうかん)十一年(八六九)に六十六基の矛(ほこ)を立て悪疫退散を祈ったと云われ、その後、応仁の乱(一四六七~一四七七)、宝永五年(一七〇八)、天明八年(一七八八)の大火災、元治元年(一八六四)の兵火の難に見舞われ、それも伝統を継承する町民の並みならぬ努力によって復興し、従前よりも優れた装飾品を加え今日の壮麗華美な鉾や山が巡行する祭りになったのである。
我が函谷鉾も天明の大火(一七八八)に遭い他の山・鉾同様に鉾を殆ど焼き尽くし、それから五十年後の天保十年(一八三九)函谷鉾町在住の先人達の大変な努力の積み重ねによりやっと今の函谷鉾が復元されたのである。今後の保存管理を確実に続けていかなければ早晩老廃衰退して失われてゆくところと思われる。それは先人の苦労を失うばかりか、さらには国の損失にもつながっていくのである。そこで、現有する鉾を確実に保存管理し次の世代に伝承していくことが、今私達の重要な責任であり務めなのである。
以来四十二年の年月が経過し今日迄脈々と引き継がれ、目的達成のために事業を継続し併せて次世代へ繋ぐ人的育成も行われているのである。目的として、「函谷鉾の保存並びに活用をはかり、もって文化財の保存に寄与することを目的とする」とある。
また、目的を達成するための事業として、
一、「函谷鉾の保存修理」
二、「八坂神社の祇園祭に際し、祭典参加」
三、「函谷鉾及び祇園祭に関する資料の菟集」
四、「その他目的を達成するために必要な事業」
を掲げている。
現在の役員は、理事長一名、副理事長二名、理事六名、監事二名、評議員三十四名で構成され、毎年二回の評議員会以外に毎月定例の理事会を開催し目的達成のための事業を中心に検討や活動をおこなっている。
なお、将来は現行の全ての財団法人の組織を見直す行政指導が施行されて、当財団法人も改革に向け様々な変更や課題を克服せねばならないので鋭意研究を行っている所である。尚、財団法人函谷鉾保存会の事務所は財団所有の函谷鉾ビル(京都市下京区四条通烏丸西入ル北側、函谷鉾町二階)にある。