囃子方と祇園囃子

◆河原町御池《辻回し》「亀―四季」

18.河原町御池.jpg「戻り囃子」の曲の多くは二曲ワンセットで前の曲を一回、あるいは数回繰り返して後の曲へ移り、これも数回繰り返して「呼び出し」の指定した次の曲へ移る。河原町御池では「亀」を一回しして「四季」に移り、これを「辻回し」の間囃す。「亀」は鉦の真ん中連打が続く晴れやかな曲。一転「四季」では鉦が上下打ちの「チキチン」をリズムに変化を付けて笛のメロディに乗せる。鉾が御池通に正対するころ、「四季」の次曲ややアップテンポの「横」に入る。

◆御池通での囃子

19.御池通での囃子.jpg20.御池通での囃子.jpg

 

 

 

 

 

河原町御池の辻回しから広い御池通を西行すると両側に有料観覧席が満員の観客で連なる。広い御池通を順調に進む先頭の長刀鉾は小さく前方に見える。「竹―流し」で市役所前広場を通過し、「常目―萬歳」は二分の二拍子の典型的な曲で広い御池通を先行の山鉾に追いつくように鉾は進む。御池新町の辻回しの手前、室町で長刀鉾稚児が下鉾するのを待つ大休止まで、万来の拍手の中「若葉―小横」「末―神楽」「巴―一二三」などを順に囃し、烏丸通を超え室町あたりの大休止。21.鉾内部 非常用梯子.JPG長刀鉾稚児の下鉾の後、御池新町は巡行の解散地点として鉾に挟まれた山をいくつかづつ先に新町通へ先行させたり、長刀鉾の辻回しもあって、時刻は昼前、パンなどで僅かな腹ごしらえです。ここで「チマキ投げの自粛」による"チマキの手渡し"のため地上を歩いていた囃子方も鉾内部の非常用梯子で全員乗鉾し、「地囃子」での再進発で御池新町の「辻回し」の割り竹の上に前輪を乗せます。

◆新町御池《辻回し》「翁―霞」

22.御池新町.jpg有料観覧席の続く広く障害物のない御池通から狭い新町通へ入る「辻回し」では「翁―霞」が囃される。「翁」は鉦と太鼓の技術が詰まった曲で鉾が交差点に進入し車輪が割り竹に乗るあたりから綱が二度引かれるあたりまで数回囃され、「霞」は笛の独奏、に鉦だけ、太鼓だけが加わる場面のある独創的な曲で「辻回し」が完了するまで数回囃される。鉾が新町通に正対し、進発するときに次曲の「地囃子」に入り、狭い新町通に進行し始める。

◆新町通での囃子

23.新町通.jpg鉾の幅一杯の狭い新町通は両側から民家の屋根、看板、電柱が迫り、接触しないように注意を払いながら慎重に進む。御池通から一筋目、姉小路通の交差点は僅かなクランクになっていて巡行の難所の筆頭格。屋根方、車方の見せ場の一つである。これを過ぎれば八幡山、北観音山、南観音山、放下鉾の町内、すなわち山鉾町の地元エリアで低い家並が旧来の巡行の面影を残す見物の名所。路上では普段着の見物人が、開け放たれた二階の窓には緋毛氈が掛けられ着飾った見物客の姿。軒先ギリギリに鉾の屋根が通り、いくつかの鉾宿を過ぎると"ホームストリート"の四条通はもうすぐ。24.新町通.jpgのサムネール画像気分はいやがおうにも盛り上がる。囃子曲は四条新町の「千鳥」以外すべて消化し、「若葉―小横」「常目―萬歳」などを再び披露する。四条新町の手前では最後の辻回しの準備のため小休止。「地囃子(筑紫)」で再進発のあとは町会所まで囃子は休み無しで最後のクライマックスへ向かう。