囃子方と祇園囃子

◆四条新町《辻回し》「千鳥」

25.新町通.jpg狭い新町通を通り抜け、メインストリートの四条通へ顔を出し「千鳥」に転じられると最後の「辻回し」、函谷鉾の町会所も目の先に見える。「千鳥」は大部分が笛と鉦の曲で合間に太鼓が入る特徴的な曲。巡行も残り僅かで晴れやかな中に哀愁感も漂う。鉾が四条通に正対すると「流し」に入り、鉦が町会所まで単調な"チキチン"を繰り返す中、笛のアドリブに太鼓が合わせ、囃子は最高潮に達する。

◆四条通、帰町までの囃子

26.四条新町.jpg

 

 

 

 

 

最後の力を振り絞った「辻回し」から目先の四条通の二百メートルほど向こうに函谷鉾の町会所が見えると「千鳥」から「流し」に入る。通常「流し」は笛が「渡り」というメロディーで1分ほどの曲を三回ほど回して終曲の「若」に入り、その間、鉦は「チキチン」を刻み続け、太鼓は華麗なあるいはダイナミックなバチ捌きを見せるが、ここでは途中から「筑紫」というメロディーに転じ「萬歳」「朝日」のメロディーにも変えられるアドリブが入る。27.鉾 帰町.jpgのサムネール画像鉾が室町を越え函谷鉾町に帰ると「筑紫」に戻され、太鼓が「押さえ、一本、二本」の技を歯切れ良く打ち、鉾宿を目前に、町内総出の出迎えとともに囃子は最高潮に達する。鉾が町会所に帰還し、大きな車輪に車止めが噛まされると終曲の「若」に転じる。「出わか」で出発し「若」で帰町するわけである。巡行の終了を惜しむように「若」を三遍あるいは五遍徐々に速く囃され、次いで「納め囃子」を五遍あるいは七遍、これも徐々に速く囃され、鉦も太鼓も笛も渾身の力で巡行の無事終了に感謝を込めて演奏され、笛の高音一笛で四時間に及ぶ巡行の幕は閉じ、囃子方、観衆一体となった三本締めで達成感と解放感に浸る。